大人も子供も楽しい7つの料理の科学実験!知って楽しく得する料理の面白い豆知識をご紹介!
今こそ料理にハマっている私も、小学生の頃は科学と実験が大好きでした。
自分の中にある常識とは違うことが起きる化学反応は、大きな魅力の一つですよね!
実は料理の世界でも科学はとっても活用されてます!
よく母親も料理は実験!と言っていました。
今回はそんな面白いけど、知ってるだけで使える料理の世界の科学をご紹介します!
- 焦げるとおいしい?まずい?お肉が焦げる仕組み
- 実はそっくり?塩と砂糖と違いと特徴!
- 水と油が仲直り?乳化現象
- 重曹(ベーキングソーダ)とベーキングパウダーは何で膨らむの?違いは?
- お肉は焼けば焼くほど固くなる?
- お肉を煮込み続けた先には何がある?
- 色が変わる?魔法の紫の野菜と果物
- まとめ:子供の夏休みの自由研究の宿題にも使える料理の科学
焦げるとおいしい?まずい?お肉が焦げる仕組み
物を焼き過ぎると焦げる。
当たり前ですが、なぜか?と思ったことはないですか?
これはメイラード反応という現象です。
糖やアミノ酸、タンパク質を加熱した際に褐色物質が発生する現象のこと。
この褐色物質は香ばしい香りと苦味を持ちますが、これが、食べ物においしさをプラスしているのです。
カラメルを思い浮かべてください。
あれは砂糖水を加熱したものですが、このメイラード反応によりあの褐色と独特の香り、苦味が生まれるのです。
またお肉もそうですね、焦げ目をつけると香ばしさが生まれ、ただ熱を入れただけでは表現できないおいしさが生まれます。
焦げ過ぎると長いだけですが、おいしい料理にはこのメイラード反応が必須です!
【実験方法】
- お肉を2切れ用意してください
- 2つとも茹でて火を通します。
- 片方は油を引いたフライパンで焦げ目をつける。あまり動かさないのがポイント
- お肉を食べてみて、風味や苦味の違いを感じましょう
実はそっくり?塩と砂糖と違いと特徴!
塩と砂糖、一見全く別物ですよね?
しょっぱいものと甘いもの真逆に感じますが、実は似た特徴があるんです。
それは水分を奪うという特徴
フルーツの砂糖漬けは好きですか?
よく見てみると砂糖に漬けられているだけなのに、ずっと庭に干していたかのように干からびています。
これは果物から砂糖が水を奪っているからなんですね。
一方浅漬けなどの漬物でも同じように野菜などから水分が出ます。
これも塩の水分を取る性質を利用しています。
魚に塩をとって臭みのある水分を出すのも同じ原理ですね!
塩の方が砂糖よりも脱水効果が強いという違いはありますが、この脱水という一面では同じなんですね!
こうやって塩や砂糖を使って水分を出すことで、菌が発生しづらい環境を作り、保存食とされていた訳です。
実は昔の人の知恵は、科学と密接してるんです。
【実験方法】
- キュウリを2切れ用意します。
- それぞれを別の容器に入れ、砂糖と塩をそれぞれ大さじ1入れます。
- しばらく待って、きゅうりがどうなったかみましょう。
水と油が仲直り?乳化現象
『水と油』という言葉があります。
水と油を同じ容器に入れると見事に分離して、上下に分かれますよね?
その様子から相性が悪いという意味につながります。
ところが、よーくよーく混ぜるとこれがとろりとした液体になります。
これが乳化という現象、ドレッシングが良い例です。
冷蔵庫から出した時は分離してますが、食前に振ることで乳化させて一つの液体にしています。
これがまさに乳化です!
料理ではパスタと乳化は切り離せない関係です。
オイル系のパスタソースは『オリーブオイル+茹で汁+α』で出来ています。
これを完全に一体化できれば、油っぽくないおいしいソースになると言う訳です。
という訳ですから、パスタソースはとにかくよく混ぜましょう!!
【実験方法】
- 水と油を大さじ2ずつペットボトルなどの密閉容器に入れます。
- しばらく置いておくと分離していることをみます。
- 思いっきり振って、白っぽく混ざったら乳化できてます。色や粘りを確かめてましょう!
重曹(ベーキングソーダ)とベーキングパウダーは何で膨らむの?違いは?
膨らまし粉と呼ばれる重曹(ベーキングソーダ)とベーキングパウダー。
その仕組みや違いはなんでしょうか?
まずこの2つは端的にいうとガス発生剤です。
水や熱によって炭酸ガスを発生させ、その力でふんわり・ふっくらと仕上げることが出来るのです!
そして重曹とベーキングパウダーの大きな違いはガスを発生させるキッカケの違い。
重曹は熱を与えることをキッカケに、ベーキングパウダーは水分がキッカケにガスを発生させます。
さらに重曹は独特な風味を伴うので、和菓子などに使われ、洋菓子にはあまり使われません。
一方ベーキングパウダーは、風味がない分洋菓子などにはよく使われます。
前述したように水と混ざるとガスが発生してしまうので入れるタイミングは注意が必要になってしまうんですけどね(笑)
【実験方法】
- 重曹とベーキングパウダーをそれぞれ別の容器に準備します。
- それぞれに水を少量加えて少し待ちます。
- 重曹は反応しないはずなので、さらにレンジで30秒温めてみましょう!
お肉は焼けば焼くほど固くなる?
焼肉に行くと焼肉奉行があらわれ、これ以上焼くと硬くなるから!と取り分けてくれる。なんてシーンは良くありますが、なぜお肉は焼くと固くなるのでしょうか?
言われてみれば、分かりませんよね?
実はこれはタンパク質が熱で硬化するという現象です。
タンパク質は通常63-70℃で硬化し始めます。
なので極端な話、65℃程度で熱を入れ続ければ柔らかいまま殺菌をすることも可能なのです!
これが噂の低温調理ですね!
低温調理の老舗としてはローストビーフが挙げられます。
外側はメイラード反応により香ばしい焼き目を、内側はタンパク質が固まらないよう65℃程度になるように、というとっても理論的な料理なんですよ?
【実験方法】
- お肉を2切れ用意します(薄めでいいです)
- 片方は熱湯で20分ほど茹でましょう
- もう一つは、熱湯に潜らせて色が変わったらすぐ取り出して冷まします。
- さぁ、それぞれの柔らかさを確認しましょう
お肉を煮込み続けた先には何がある?
お肉のタンパク質は火を入れることで硬くなるとお話ししました。
でもこれって煮込むと柔らかくなるってのと矛盾してますよね?
私もよく「は?」と思ってました。
実は「煮込む」ということ自体、真逆の発想なんです。
ひたすら熱を加えられたお肉は徐々に細胞が壊れます。
結果として、形が維持できないという意味でお肉が柔らかくなるんです。
なので、低温調理の柔らかい。と煮込みの柔らかいは似ているようで全く別物だったんです!!
【実験方法】
- お肉を2つ用意します
- 片方は熱湯で10分ほど茹でましょう
- もう一つは頑張って1時間ほど煮ます
- さぁ、それぞれの柔らかさを確認しましょう
色が変わる?魔法の紫の野菜と果物
最近色が変わる紅茶が流行っているのをご存知でしょうか?
『バタフライピー』という紅茶なのですが、世にも珍しい青い紅茶です。
しかしながら、仕上げに一手間加えると目の前で色が変化するという変わった特徴があります!
これは『アントシアニン』という物質が酸性やアルカリ性になることで色が変わるという現象です。
さらに、実はこれ紫キャベツやブルーベリー、紫芋などにレモン汁やお酢、重曹などをかけても色が変わります。
【実験方法】
- 紫キャベツやブルーベリー、紫芋の皮を少なめのお茹で茹で、紫色の液体をつくります。
- 出来た液体をいくつかの容器に分けます
- レモン汁やお酢、重曹などをそれぞれの容器に量を変えて入れましょう!
何色になるかは、ぜひご自身の目で確かめてくださいね!
まとめ:子供の夏休みの自由研究の宿題にも使える料理の科学
いかがでしたでしょうか?
今回は料理に使われていない科学のその一端をご紹介しました。
しかしながら、まだまだ料理に潜む不思議は沢山あります。
もし、お子さんが夏休みの自由研究でお悩みであれば、
ぜひ親子で料理の科学を解き明かしてみてはいかがでしょう!
勉強と親子一緒に料理の面白さも知ってもらえたら嬉しいです!